すばらしい脳の事実①脳の基本情報 | ドクター・ギブソンのブログ
脳は、あなたが所有するものの中で最もすばらしいものです。
私たちが脳について知ることは、
百科事典セットにあたるくらいの量があります。
それでも、脳について新しいことを知るたびに、
たくさんの疑問が出てくるのです。
脳のすばらしい事実をここに紹介しましょう。
脳の基本情報
- あなたの脳は約1000億個のニューロン(神経細胞)で出来ています。
この数は、赤ちゃんの脳と一緒です。
中年のなると、一部の人々はニューロンの半分以上を失います。
- ニューロン1個につき1千〜1万個のシナプス(ニューロン間の接合部)があります。
- 脳の重さは約3ポンド(約1.4キログラム)です。
重量に対して、他の臓器よりもより多くのエネルギーを消費します。
- 皮膚の重さは、脳の重さのおよそ2倍です。
- 生きている脳は、取り扱うのが難しいゼラチン状のぐにゃぐにゃなものです。
化学薬品で保存することで硬くなり、
あなたが絵で見たことのあるおなじみの脳の形になります。
- 脳にある血管の長さは10万マイル(約16万1千km)に及びます。
これは、ロサンゼルスとニューヨークを車で35回以上旅行する長さに匹敵します。
- 脳の重量の約75%が水分です。
脱水症状は、脳の認知機能に深刻な影響を与える可能性があります。
- 脳の構成の70%が脂肪です。
脳は体の中で最も脂肪が多い器官です。
- 脳には痛みを感じる受容体がないので、脳は痛みを感じることが出来ません。
赤ちゃんの脳
- 脳(神経系)は、赤ちゃんが最初に発達する部分です。
- 新生児の脳は、生後1年で3倍の大きさに成長します。
- 人間は、精神活動に応じて、新しいニューロンを生涯作り続けます。
- 子宮の中の胎児が最初に発達する感覚は、触覚です。
唇と頬はおよそ8週で、12週で体の残りの部分はおよそ12週で、
触れる感覚を経験します。
脳のパワー
- 脳は全身の酸素の20%を使用します。
- もし脳が血液を8〜10秒失ったら、あなたは意識を失います。
- 起きている間、脳は10〜23ワットの電力を生成します。
これは、電球1個をともすのに十分な電力です。
不幸なことに、中には薄暗い電球の人もいます。
- 脳の全ての部分に、さまざまな機能が備わっていることが知られています。
そして、全ての部分(脳の100%)が常に使われていますが、
そのうち認知機能については脳のたった10%程度です。
- 脳の記憶容量は、100万ギガバイトとも2500テラバイトとも推測されています。
(私が最初に購入したPCはたった40メガバイトのハードドライブでした。)
- 全ての記憶が脳に保管されるわけではありません。
臓器移植した人は、しばしば「ゴーストメモリー」と呼ばれる
臓器提供者の人生の記憶を経験したり、
知らない言語を少し話したりすることがあります。
- 脳は酸素がなくても4〜6分間は生きていられますが、
その後、死にはじめます。
なので、5〜10分酸素がない状態でいると、脳に半永久的な損傷が起こります。
例外として、極寒の中で30分以上死んでいた人が、
脳障害ないで復活したという珍しい例があります。
全ては頭の中にある
- 世の中には、舌の上の味蕾が多いだけでなく、
食べ物や飲み物の味に対して、
より発達した脳を持つ「スーパーテイスター」と言われる人々がいます。
実際、彼らは他の人が感じられない多くの味を検出することが出来ます。
- 大部分の人々は、予期しない外部のタッチと自分のタッチを脳が区別するため、
自分自身をくすぐることができません。
- 体と心は、強くつながっています。
ある推測では、身体の病気のために医師を受診するうちの50〜70%が、
精神的な要因に起因していると言われています。
- 脳がプラセボ効果によってあらゆる病気を治癒したのと同様に、
多くの人々はまた、ノセボ効果(プラセボ効果の逆)によって
あらゆる症状や病気を作り出してきました。
ノセボ効果により、間違った診断名を告げられて
自分自身でその病気にかかったり、プラセボの薬を与えられて、
あるはずのない薬の副作用が出てきたりするのです。
記憶
- 記憶を思い出すか、新しい思考を持つ度に、
あなたは脳内に新しいニューロンの接続を確立しています。
- 香りにより思い出される記憶は強い感情的な接続であり、
それゆえに他の記憶の引き金よりも強いようです。
- 夜眠っている間は、あなたの脳がその日の記憶を統合する最高の時間でしょう。
実は、睡眠不足は新しい記憶を作る能力を、傷つける可能性があります。
- 強烈な脳の活動や、恐れや痛みなどの感情は、
とても強い記憶を引き起こすことがあります。
これは、PTSDの兵士にしばしば見られます。
特定の音や匂いが、非常に根深い神経パターンや行動を引き起こすのです。
夢と睡眠
大部分の人は、一晩に1〜2時間夢をみます。
平均して毎晩4〜7個の夢をみます。
ほとんどの人は色のついたカラーの夢を見ますが、
一部の人々(約12%)は、白と黒のモノクロの夢しか見ません。
夢を見ている時は、起きている時よりも脳波が活発です。
眠っているとき、あなたの体は夢を見ながら体が動くのを防ぐホルモンを生成して、
実際は体を麻痺した状態にしておきます。
脳はこの世界で最も複雑なものであり、私たちの最高の科学をもっても、
いまだ分からないことだらけです。
脳の皮質にあるニューロンは、
それぞれ最大10000個の他の神経細胞から入力を受け取りますが、
このシステムでどのように情報が正確にコード化されているかは誰にも分かっていません。
そして素晴らしいことですが、
私たちはニューロンが電気的/化学的回路以外のメカニズムを介して
通信できることも知っています。
無線の送信機/受信機のように、脳は通信できるのです。
これを理解するには、量子力学が役立つかもしれません。
何か新しいことを学ぶとき、脳が物理的変化を起こすことが知られていますが、
どんな変化が起こっているかは誰も知りません。
私たちは、学習過程におけるBDNF(脳由来栄養因子)のような
さまざまな化学物質の変化を測ることは出来ます。
記憶の保存や取り出しの作業でも、脳内の化学物質の量は変化します。
しかし、脳がどのように必要なときに
瞬時に記憶や情報を取り出すことが出来るのかは、未だ謎のままです。